3月7日(土曜日)の午後、「患者の家族学講座」を開催しました。
当院としても、始めての試みでしたので、出席状況が心配でしたが、熱心な7名のご家族が
参加してくださいました。
「体調によって、気分にむらがあります。完全に気力をなくしてると感じる時、どのように対処し
たらよいでしょうか。」
いつも奥様の治療に付き添って来られるYさんからの質問です。
「気分が良い時があれば、悪い時もある。これは、健康なひとでも同じことです。病気で治療中
なら尚のこと。無理にどうにかしようと思わないであげてください。まずは、心配しているとい
う直な思いを伝えて、役にたてることがあったらいつでもリクエストしてほしいと依頼をしてお
くことです。あせらず、ゆっくりと待ってあげてください。そしてやさしさと思いやりを持って寄り
添うことが何よりも大切なことです。」とお答しました。
Yさんは、どうにか奥様を励まそうと冗談を言っておこられることもあるとか。大丈夫ですよ。
きっとYさんの思いやりは、通じているはずです。
化学療法を一切拒否。自分で何でもきめて、家族には弱音をはかないОさんの奥様は、
「家族には、なにも相談してくれないんです。仕事のペースもかわらないし、もう少し、治療に
専念してほしいしとも思います。」と言われました。
どのようにそのことを伝えられているか聞くと、
「そんなに無理をしたら、悪くなりますよ。」と断定的に言っていらっしゃる様子。
効果的なコミュニケーションするには、まず自分がどう感じているか伝えることです。
「私からみて、あなたは、がんばりすぎているように見えるけど、それがとても心配です。
ゆっくり休養して、治療だけに専念できませんか。どうか、そうしていただけませんか。」
というように、説得ではなく分かち合いの姿勢で話し合うことをおすすめしました。
このとき、大切なのは、ご主人が「NO」と言われても、そのことを受け入れるだけのこころの
ゆとりをもっておくことも大切です。
患者さまよりフットワークの軽い家族は、たくさんの情報を集めては、患者さまに自分が好む
治療法をすすめようとする傾向があるようです。奥様が療養中のNさんは、治療法をめぐって
何度も対立したと話されました。
「今では、押したり、引いたりしながらも、妻のやりたい治療法をサポートしています。」とのこと。
まさにサポーターの上級者ですね。
このようにサポートの大原則は、患者さまが出したい結果をサポートすることです。
そのためには、ご家族自身が自分の考えにたいしての「執着を手放す」ことが大切です。
執着を手放すということは、「諦める」という事とは違います。どんな状況も受け入れながら
希望をもってケアし続けることです。

(参加者と談話中のセバスチャン先生と院長)
あっという間に時間は過ぎて、参加者から、「このような会にまた参加したいです。」との
お声をいただきました。
こちらこそ、勉強になりました。ありがとうございました。
藤岡医院 カウンセラー 藤岡ふみよ